電車に乗っていると、読書をしている人をよく見かけます。
本好きの私は何を読んでいるのかが気になります。
最近はブックカバーを付けている人が多く、何の本を読んでいるのかあまり検討が付きません。
けれど、顔つきで何となくはわかります。

どんな人でもブックカバーのように自分の心を隠しています。
私もそうです。
けれど、これもまた顔つきで隠している心が何となくわかるときがあります。

私は夏目漱石の「こころ」を何かあるたびに読みます。
悲しい時、楽しい時に読むと違った印象を受けます。
この本の印象と人の心の印象が通じるところがあります。

本の印象というのは本という物質的な印象ではありません。
文章という生き物の印象です。

精神的に落ち着いていないと、この印象というのを正確に捉えることは出来ません。
間違ったものを印象として受け取ってしまうからです。
それが悪いという訳ではなく、精神的な病気のため、それが出来ないほど苦しんでしまうのがいけないのです。

残念ながら、このような内面的な印象というところまで科学(医学も含む)は進んではいません。
そこまで科学が進歩すれば、精神疾患を根本から治せるかも知れません。