失って得るもの
「何かを得るために何かを失う」という言葉をよく聞きます。
逆もまたそうで、「何かを失うことは何かを得ること」なのです。
これはそのまま障がい者にも当てはまります。
ある人が、人間関係など気にしないで、学問に没頭していたとします。
その人は学問がすべてであり、人間関係などは自分にとっては縁のないものでしょう。
この人は精神を患い、学問が出来なくなったとします。
つまりは、学問というものをその人は失ったのです。
学問が出来ないということで、人と交わろうとその人は考えました。
そこで、人のやさしさにその人は初めて気が付きました。
学問をしているだけでは気づくはずもないことにその人は、精神を患った結果、気が付いたのです。
学問と人のやさしさ、どちらが大切でしょうか。
きっとその人にとっても人のやさしさだと思うでしょう。
これは何も仮想の話ではなく、現実に起こりうる話だと私は思います。