ドストエフスキーとてんかん

ドストエフスキーについて語るとき、てんかんをのことを語る人がいます。
てんかんが彼を偉大にしたという類のものです。
これは私はそうではないと思っています。
障がいゆえの業績というのは、たとえば夏目漱石などの精神疾患の人に対して言うことだと思っているからです。
なぜドストエフスキーがてんかんだから偉大な業績を残したというように言われるかというと、それは恐らく、人がてんかんという病気を理解していなかったからです。
その名残で今でもそのように言われるのでしょう。
てんかんとは現代では神経疾患だと言われています。
これは、認知症などと同じ種類の疾患なのです。
それが文才に影響を与えるとは思えません。
つまりはもともとの才能があの文才だったのです。
実際に彼は29歳ごろからてんかんの症状が出始めたそうですが、その前の処女作、「貧しき人々」は高く評価されています。

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です